キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
「なんか最近の蒼って、ヘンだよね…。
…ってかさ、
これも、いい加減どうにかしてほしんだけど」
「……」
「手…!」
と、蓮は俺に握られている手を上げると、ぶるんぶるんと振った。
「もう繋ぐ必要ないでしょ。
離してよ」
「別にいいだろ、手くらい。
むしろ、こうして繋いでいた方が、安全って思わね?
カップルって見られて」
「カップルって…!」
見る間に蓮の顔が真っ赤になる。
これまで以上の反応に、俺の胸は微かに弾み始める。
へぇ…。
もしかして、照れてんのか?
半分は願望を込めて言った言葉なんだけど、
蓮って、けっこうこういうの素直に受け止めるよな。
今日の昼休みの時もそうだったけど、
いちいち真に受けて新鮮な反応をみせるのが、初心(うぶ)だなって楽しくなる。
それに、安心もする。
きっとまだ彼氏いたことないんだろうな、って想像できて。