キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
「蒼…っ!?
な、なにしてんのよっ」
「腹減って…。
もう倒れそうだから」
と、もたれ掛るように抱き締める力を強くする。
突如の奇襲にパニックになりそうになりながら、私は続けた。
「すぐできるから待っててよっ…!
これじゃあ、作れないじゃないっ」
最後は悲鳴みたいに言うと、蒼はゆっくりと腕を離した。
「じゃ、なんか手伝う」
「いいよ…っ」
またなにかして来たら困る...!
食器の準備だけ命じると、私は蒼をさっさとリビングに追いやった。
い、今のでHP完全にゼロになったかも…。
私が怒って先に帰ったと思って、ご機嫌伺いでもしたわけ…?
ああ、もういい。
いちいち振り回されてたら身が持たない。
とにかく夕飯を…。