キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~



鮭ときのこを放り込んでやると、蒼はもぐもぐと咀嚼し、



チラ



とあの切れ長の目でにらむように見るなり、親指でグーサインを出した。



美味すぎて言葉も出ない、という感想だ。



ああ、相当味覚にマッチしたみたい。

考えてみれば、蒼は和風好みだったな。



「もうちょっとください」


「やだー」


「けち。
まぁいいや、から揚げも美味いから」



と、大きなお肉を一口。

ごはんも大きな一口でぱくり。



たくさん作ったつもりのから揚げも、あっという間に少なっていく。

気持ちいいくらいの食べっぷりに、ほっこりと胸が温かくなるのを感じる。

蒼のお母さんも毎日こんな気持ちでいるのかな。
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