こんなに好きで






友達




俺は、それがどれだけ脆くて残酷なものか知っている






「俺さ、小学校時代にいじめられてたんだ…………」





「えぇ?木原が?マジで?想像つかねぇ!」








高橋は大袈裟な程に驚いていたが、小学校時代の俺を見れば納得するはず





俺は…………





「ちびで太ってた」





「えぇ!それも信じらんねぇ!」





「実際は痩せたんじゃなくて、体重がそのままで背が伸び始めただけなんだ




ダイエットしたわけでもないし、食べる量が減ったわけでもなくて




それから、いじめてたやつも女子も急に変わってきて…………




だから、俺…………自分の容姿で寄ってくるやつが嫌になったんだ」






「あー、それちょっとわかるわ…………」





高橋が恋愛出来ないのもきっと…………





同じ傷だとか、わかりあえるとかじゃない






「高橋…………似てるんだよ…………」








< 27 / 93 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop