こんなに好きで
「要、ごめん、な」
漸く、落ち着いて話が出来るようになるには随分時間が経っていた
それでも要はずっと、俺の隣で座っていてくれた
「何に対して謝ってんだよ」
「今来てくれた事にもそうだけど、前、酷いこと言ったから…………」
確かに愛菜が大事だ
それは、今でも
それでも、もっと言い方があったはずだ
「隼人…………」
要は、少し瞳を見開き驚いているようだった
「別れて気付いた
俺、ほんとに愛菜だけだったんだな」
愛菜しか見えなくて
全てを蔑ろにしていた
愛菜は、俺も周りも大事にしてたはずだ
そりゃ、こんな男嫌われるよな………