こんなに好きで





いつも、愛菜を家まで送る帰り道の途中の公園に着いてスマホを探る


いつも一番に出る名前にドクンと胸が高鳴る


名前を見るだけで、また好きになる


思い切って通話ボタンを押す


無機質な機械音が耳に響く


着信拒否はされてなかったみたいで安心する




「……………はい」



久しぶりの声にまたドクンと胸が鳴る



「愛菜…………俺………」



「…………うん」



「愛菜…………会いたい………今、いつもの公園にいてる


会いたいんだ…………」



「………………今から行くね」



そう言って、愛菜は電話を切った


会える


愛菜に、会えるんだ



それだけで、満足しそうになるけど


もう一度、付き合えるように


ちゃんと、気持ちを伝えないと



それでも、愛菜に会えると言う事実だけで俺の心臓は煩かった





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