君を愛していた。
由凛side

施設に入って、私は心を閉ざした男の子に出会った。

男の子は綺麗な目をしていた。

私は一瞬にして目を奪われた。

私の一目惚れ。

友達になって少しでも近づきたかった。

彼の気持ちなんて、知らない。

でも、私は大翔が全てだから。

渡さない。

大翔は私のものだからね。

でもね、あの子を見た大翔の顔が少しだけゆがんだ気がしたの…。

なかなか顔に出さない大翔なのに。

あの子と大翔を近づけちゃいけない。

私の本能がそう言った。

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