大好きな人見つけました。
Episode3
Episode 3
「なあ実歩、泊まってくの?」
悠紀くんが私に、そう聞いた。
珍しくはない、泊まることなんて。
男女だから、って何も起きないし、悠紀くんはそんな人じゃない。
わかってる、信頼しきることが危ないってことも。
でも、私はわかってるの。
悠紀くんは、絶対に、そんな人じゃないことも。
「泊まりたいなぁ、親も学校も捨てたい」
過保護すぎる親が、嫌いで、
陽人と信頼できない人間の集まりが、嫌いで、
何もかも、信じてない、この私も嫌い。
「いいよ、泊まっていきなよ。」
悠紀くんは私を信頼してくれているのか。
信頼しているから、言ったのか。
「何を見てしまっても、受け入れて欲しい」。
最初に言った悠紀くんの言葉。
それは、こんな俺を受け入れてくれ、っていうメッセージなのか。