大好きな人見つけました。
ケータイに着信あり。
開くと、『お母さん』。
あんな人、嫌い。
陽人のことを相談していた日々。
でもあの人は私のことを何も知らないくせに。
「それほど実歩のことが好きなのよ?」
「彼氏のことくらい信じなさいよ」
「当たり前じゃない、嫉妬なんて」。
いつも口ぐせのように私を叱る。
私から自由を奪った陽人のことを、気にいってた人。
今だって今日だって。
「陽人くんと別れてから誰と一緒にいるの」
「やっぱり陽人くんじゃなきゃだめよ」。
私のこと何も知らないくせに。
あんな人、親じゃない。