大好きな人見つけました。

「ごめんな、すぐに受け入れられないよな」



「ど、どういうこと…?」



悠紀くんは、殺しに至るまでの経緯を話してくれた。
哀しい悠紀くんの表情。

今までに何度も見ている、あの哀しげな表情だ。



「…俺の親は、実歩みたいな親だった。」



「…え?」



「息子を可愛がる自分に惚れてたんだよ、正義感バリバリで、私が一番正しい、っていっつも顔に出てた」



悠紀くんの親も、うちの親のようだ。
娘を想う自分が大好きだった。



「父さんは、そんな母さんに気付いていなかった。俺が母さんをどう思ってたかなんて、考えてもなかったと思うよ。」



「…そう」