大好きな人見つけました。
哀しい瞳の奥、揺れていた。
暗くて、光の見えない瞳がふたつ。
「そんな親に、もう俺はウンザリだったってわけ」
「…それだけで殺しちゃったの?」
「単純だよ、気がついたら包丁で身体中何か所も刺して刺して…」
悠紀くんが、悠紀くんじゃないみたいだった。
殺気ってそんなすぐに…?
「怖い、って思った?俺から逃げたい?受け入れられないよな…」
不思議と全然怖くなかった。
逃げようとも思わなかった。
理由?そんなの単純。
悠紀くんは、悪い人じゃないの。
それを知ってるから、大丈夫だよ。
私は悠紀くんに守ってもらうって決めたから。