大好きな人見つけました。



「ハァ…ハァ…」



息が荒く、私はずっと呼吸が整わない。絶対にここにいる気がした。



そう、私の…家に。



悠紀くんがいつも使っている自転車があった。
やっぱり、ここにいたんだ。



ガチャリ。
家の合い鍵で、そっと入った。

またあの嫌な空気。
不幸ばかりが私を襲う、この家。もうここに来たくなかったのに。



たぶんもう父親は出勤してる。
でも…もし二人とも…。



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