大好きな人見つけました。



「悠紀くん、いるんでしょう…?」



私は恐る恐るリビングに踏み入った。苦しくなる。お願い、信じさせて、悠紀くん。



「実歩…」



「悠紀くんどうして…」



悠紀くんの着てる服は血に染まっていた。ただ唖然としてる悠紀くん。ねえ、なんでよ…



「ごめん、実歩。俺また殺しちゃった…」



「ねえなんでよ!!…悠紀くん…!」



衝動的に悠紀くんを何度も何度も叩いた。何度も殴った。でも悠紀くんは微動だにしない。


もぉ…なんで…なんで私の親を殺すの…



死人は二人だった。
母親も父親も、死んでいた。血だらけだった。



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