大好きな人見つけました。



唯一陽人に聞いてみたかったこと。
胸の奥に沈んでたこと。



「過去に囚われてる壊れた奴、かな」



そう言って笑った。
ムカッとくるところだけど、そこは我慢する。



「壊れてなんかないよ」



「十分壊れてるって。親を殺されても平気なんだから。」



「なによ…」



「それに殺人犯とずっと住んでて、今でもそいつのこと想い続けてるって、相当やばい感じじゃん。」



口も悪いし性格も悪い。
大っ嫌い。あー…ちゃんと振っといてよかった。



「だって私、悠紀くんのこと好きなんだよ。それに悠紀くん、いい人なの。私を守ろうとしたの。守ろうとした方法が…間違ってただけ。」



なーに必死になってんだ、私。
でも止まらなかった。涙も言葉も。



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