僕は、君が好きです。

3章④ー真凛~嫉妬と誤解と裏切り~vol.24

~真凛side~

ドサッ…

泰詩が準備室を出ていった瞬間

私は床に崩れ落ちた。

全身の血が頭に集中したかの様に顔が熱い。

心臓が飛び出してしまいそうなくらいに

胸が鳴り響いている。

泰詩が触れた右手を自分の左手で

そっと触れるとまだ泰詩の温もりを感じた。

泰詩の言葉が繰り返し頭の中で

響いている…。

泰詩の声…少し震えてた。

さっきの泰詩の表情…。

切ないさと悲しみが入り交じった様な瞳…

その憂いを含んだ瞳に

吸い込まれそうだった。

このままずっと

時が止まればいいのにって…

そうすればずっとあなたを見つめられる。

答えを出す代わりに見ていたかった。

そしたらもう好きじゃないなんて嘘を

言わなくてすむから。

さっき泰詩の目を見てはっきりと気づいた。

やっぱり私はあなたが好き。

この想いを消せない事…。

大丈夫にはならない想いだって事に。
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