僕は、君が好きです。
佐伯くん?何だろ…。

私が不思議に思っていると

佐伯くんが手を振りながら戻ってきた。

「真凛ちゃん~!」

そう言って笑っている佐伯くんの隣には

心配そうな顔をしている泰詩がいた。

「え?泰詩…?」

「お待たせ~!待ったぁ~?」

「佐伯くん…何で?」

「ああ、ごめーん!

真凛ちゃん、もしかして

お腹すいちゃったのかなぁーって思って

何か探したけどいい物ないから

とりあえず泰詩に

何か買ってもらいなっ~て思って

連れてきちゃった!」

「え…っ。」

私が驚いた顔で

佐伯くんの顔を見上げていると

「…ほらっ、行くぞ…!」

泰詩がポンッと私の肩を軽く触った。

「…でも…当番いいのかな…っ?」

私がそう言うと佐伯くんが

「だから、特別任務なんだよぉー!」

そう言って佐伯くんは

クラスの模擬店のチラシを私達に渡した。

「…え?チラシ?」

「隆司…何だよ、これ?」

「当たり前だろ?

真凛ちゃんはともかくお前まで

ただで休めるわけないだろっ!

しっかりイケメンカフェの

宣伝してこいよっ!」

そう言って佐伯くんは泰詩に笑って

手を振ると歩いて行ってしまった。


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