僕は、君が好きです。
その時…

ドンッ!

私が廊下の角を曲がると誰かにぶつかった。

「いてぇ…!」

私の目の前で男の人が転んでいた。

私もその拍子に転んでしまったが

急いで起き上がると駆け寄った。

「あっ!すみません…!大丈夫ですか?」

私が近寄るとその人は

「ああ、大丈夫…

あんたさぁ危ないから…。」

そう言って立ち上がると

私の顔を見下ろした。

あ、他校の人だ…どうしよう…。

「本当にすみません…」

私がそう言って立ち去ろうとした時…

ガシッ

え?何?

急にその人は私の腕を掴んできた。

「マジっ?君さぁ…

めちゃ可愛いじゃん…!」

「え…っ。」

「ラッキィ~!可愛い子ゲット!

お詫びにさぁ、校内を案内してよ。」

「ごめんなさい…私、用事があるので…。」

そう言ってその人の手を振り払おうとすると

彼は私の腕をもっと強く掴んできた。

「えっ、離してください…!」

「ちょっと…!何で逃げるかな…。

別に何もしないよ?…俺、コワイ?

じゃあさ、アドレス教えてよ!

そしたら離してあげるっ!」

「え…?」

怖い…。

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