僕は、君が好きです。
学校に着いて上履きを履いていると

女子の騒ぐ声が聞こえてきた…。

「あっ!仲原くんだ!

こっち見てくれないかな~っ!」

「仲原蒼太先輩って

仲原くんのお兄さんらしいよっ!

兄弟でイケメンなんてスゴくない?」

「そうなんだ~!

どうりで雰囲気が

似てるなーって思った!

でも私は断然、泰詩くんかな。」

「この前、近くで見たら

睫毛めちゃ長くてびっくりしたよ~。」

「横顔が彫刻みたいじゃない?」

「整ってるもんね。」

「うん…見とれちゃうよねぇ…。」

「あの雰囲気、スキかも~。」

「最近、髪をちょっと

クシュってしてて可愛いよね。」

「うん…髪の毛サラサラ…

いいなぁ…触ってみたい~。」

「それに…

あの綺麗な顔で微笑まれたらヤバイ…。」

「あー微笑まれたい!」

「はぁぁ…彼女…いるのかな?」

「じゃあ、聞いちゃう!?」

女子が少し離れた所で泰詩を見ながら

きゃーきゃー言っているのがわかった。

当の本人は、全く気がついてないみたいに

無表情で女子の前を

通りすぎようとしていた。

泰詩…見られてるよ?
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