僕は、君が好きです。
「え?何っ……?」

「ちょっと来て……っ!」

俺はとっさに岸田さんの腕を掴むと

裏庭から連れ出してバスケ部の部室まで

岸田さんを連れてきた。

俺が早足でグイグイ岸田さんを

引っ張るから

二人とも部室に入った時には

岸田さんの息がきれていた。

「ハァハァ…

仲原くんどうしたの?急に…」

「真凛に何したの?」

「え?」

「…仲直りなんかしてないだろ?」

「……それは…」

「嘘つきは嫌いって…

岸田さんは嘘ついてないって言える?

どうなの?」

「……私は、嘘はついてない。」

「…本当に?」

「じゃあ、仲原くんはどうなの?」

「え…?」

「さっきの嘘だよね?

本当は…真凛の事…す」

ガバッ!

「あれー?絵莉どこに行ったのかな?」

「ビックリしたよね~!」

「仲原くんが絵莉を拉致った~!」

「キャハハ~」

キーン、コーン、カーン、コーン

「やばっ!予令鳴っちゃった!」

「次、移動教室じゃない?」

「行こ~!」

「………仲原くん…っ」

「…ごめんっっ」

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