僕は、君が好きです。
色々な葛藤、感情で

頭の中がグシャグシャになりながら

学校に着くと部室には寄らず

教室に向かった。

真凛…さっきの本気で…?

連絡してみようか迷いながらスマホを

コートのポケットから取りだし

画面を見ながら階段を

上がろうとした瞬間…

急に俺の左肩を掴まれ後ろを振り返ると

隆司が息を切らしながら立っていた。

「はぁはぁ…やっと見つけたぁ~!!」

肩で息をしながら隆司が笑って俺を見た。

「…隆司、何だよ…?」

「はぁ…ちょっ…だって、泰詩…

部活に来ないし、連絡しても繋がらないし…

話したい事あったんだよっ!」

珍しく慌てた様子の隆司に

戸惑っていると隆司が俺の肩に手を回して

階段を上がりだした。

隆司は、階段を上がると

教室の手前で止まって

手招きして廊下の窓際に呼んだ。

「さっきから…何だよ…?」

「なぁ、真凛ちゃんと会ったのか?」

「…え…」

「何だよ…会ったのか?」

「あ、会ったよ…

真凛が駅のホームで待っていた。」

「…そっかぁ~!」

隆司は、嬉しそうに笑っている。

「…はぁ?何だよニヤニヤして…

気持ち悪い…。」

「まあまあ、そう言うな…っ。

じゃあ、上手くいったんだよな?」

「…………」

「…は?え?違うのっ?!」

隆司は、言い澱む俺を見て

困惑の表情を浮かべた。

「…俺さぁ…バカだったわ。

真凛を苦しめてたのは俺だった…。」

「え…はっ?…どういう事だよっ?」

隆司が俺の肩を掴もうとした時

「仲原く~んっ!!!!」

クラスの女子が走って近づいてきた。
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