僕は、君が好きです。

~10年前~

僕は6歳。

背が小さくて、背の順はいつも一番前。

「前ならえ」をするのが夢で

草花を観察するのが好きだった。

周りのやつらはサッカーとか

虫取りとかやってるっていうのに…。

付いた名前が…「草花」。

センス無さすぎっ!ふざけんな!

…って思ったけど

それを笑いにかえる器用さも

スルーする余裕もなく…

「草花」って言われる度に

顔を真っ赤にして怒ってた…。

けど…

君だけは違った。

いつも僕の話を楽しそうに笑って

僕の隣で聞いてくれた。

僕がいくら男子にからかわれても

そんなの全然気にしなくて…。

君がいてくれたから

僕は自分のしたい事を

思うようにできた気がするんだ。

あの時はまだ本当に子供だったけど

この気持ちだけは特別だって

そう思ってた。

ずっと…。
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