僕は、君が好きです。

2章①-真凛~私の好きは大丈夫~vol.8

~真凛side~

あの後…

ママが学校に迎えにきて私も一緒に

病院に寄ってタクシーで帰ってきた。

お姉ちゃんは部屋に行って休んでる。

「真凛、夜ご飯何食べようか?」

「今日パパ仕事が長引いて

遅くなるから先に食べてよう。」

「パパ、大変だね。」

「そうね、お仕事だから仕方ないわ。」

「お姉ちゃんは?」

「ゆっくり休ませてあげなさい。」

「うん……。」

お姉ちゃんに聞きたい事があるんだけど

でも、なんか聞くのが怖い。

お姉ちゃんと蒼太くん

付き合ってたの?

蒼太くん…お姉ちゃんの事

好きだったの?

私なんでわからなかったんだろう…。

お姉ちゃんに直接聞けないし、

そんなの聞きたくない…。

「ごちそうさま…。」

「もういいの?」

「うん。」

8時かぁ、泰詩に聞いてみようか?

メールをしてみよう…。

‘’泰詩、今日はありがとう

今、話せるかな?‘’

ピピピ♪

すぐに返信がかえってきた。

‘’いいよ、どうした?‘’

私が電話すると泰詩はすぐに出てくれた。

「もしもし」

「泰詩!あのさ……。」

「うん?」

「蒼太くんとお姉ちゃんやっぱり

付き合ってたのかな?」

「うん…らしい…。」

やっぱり……

そうだったんだ…。

「真凛?」

「………」

「大丈夫か?」

「ごめん、ありがとう。」

「真凛…

悪い…俺も全然知らなくて…。」

「泰詩は悪くないよ。私、鈍感だからさ。」

「…」

「泰詩…これって失恋なのかな?」

「…あのさ真凛…。」

「あー私も彼氏つくろっ!」

「真凛?」

「彼氏作って楽しい高校生活にしよ~!

ねっ!泰詩も頑張ってね!」

「……なんだよそれ。」

「泰詩?」

「もういいわ、じゃーな!」

ブチッ!

「泰詩…?」

何で怒るの?

蒼太くんの事もう好きじゃない

みたいに言ったから?

でも…でもさぁ…

そんなの仕方ないじゃん。

だって…お姉ちゃんなんだよ?

そしたら諦めるしかないよ。

それに…私だって

誰かに好きだって思われたいよ…。

そう思うのってダメなの?
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