僕は、君が好きです。
2章②-真凛~いなくならないで~vol.10
~真凛side~

どうやって家に帰ったのかわからない。

覚えているのは…

泰詩の苦しそうな声…

切なさで歪んで悲しくなるような顔…。

どんなに泰詩を傷つけただろう…。

どうすればいいの?

私どうすれば…

‘’俺はもう真凛を見ない‘’

泰詩…私の事嫌いになったんだ。

嫌われた…。

嫌われて当然だ…。

…泰詩がいつも私の隣で

私の事を想ってくれてたなんて…。

それなのに私はいつも

蒼太くん、蒼太くん、って…

どんな気持ちだったんだろう…。

ポタポタ…

涙が止まらない。

泰詩は…

いつも私の隣にいて私の事を

助けてくれた。

元気がない時は笑わそうとして

元気をくれた。

私にいつも笑顔をくれた。

私の一番の友達…だった。

そして

私の事をずっと好きだった…。

私は昔からずっと…

ずっと泰詩の隣にいたのに

泰詩の気持ちに少しも気がつかなかった。

気がつけなかった…。
< 40 / 212 >

この作品をシェア

pagetop