僕は、君が好きです。
2章③ー真凛~遅すぎた想いは…~vol.15
~真凛side~
図書館の帰り道…
私は、渋谷くんと絵莉ちゃんと
電車に揺られていた。
「真凛知ってた?」
絵莉ちゃんが私の顔を覗き込んできた。
「何を?」
「だから!!仲原くん…
いい感じの子なんていたの?」
「……」
「真凛?…どうしたの?」
「…。」
私…泰詩を気まずくて避けてたくせに
泰詩が話しかけてくれるんじゃないかって
心のどこかで期待してた。
泰詩はいつだって私の隣にいつも
いてくれるってうぬぼれてた。
今日、泰詩に好きな子がいるのを聞いて
私の中で、何かがまた湧いてきた。
何?この気持ち…。
泰詩の気持ちを知ったあの日から
じわりじわり私の胸の奥から
何かが湧いてきている。
胸が締め付けられるような息苦しさ
チクチクとした胸の痛み
それなのに泰詩と話をするとフワリと心が
浮いて胸が弾むの…。
今までも泰詩といると胸が弾んでた。
でも…これは今までのとは少し違う。
泰詩と一緒にいるとただ楽しくて
笑っていた頃の私には知らなかった
気持ち…。
ううん…本当は知ってたのかも。
この気持ちは
淡くて眩しくて…。
箱の中でずっと眠っていて
やっと出てきた様な感じ…。
「じゃあ私、ここだからまたね。」
絵莉ちゃんは、そう一言いうと
電車を降りた。
「あっ…。」
渋谷くんが絵莉ちゃんに手を振っていた。
私は慌てて絵莉ちゃんを見たけど
もう絵莉ちゃんは電車を
降りてしまっていた。
「絵莉ちゃん…。」
私…自分がいっぱいいっぱいで
絵莉ちゃんの話を聞いてなかった。
そう思っていると渋谷くんが話し出した。
「今日は一緒に勉強できて楽しかったよ。」
「…うん。」
「いきなり佐伯達がきてビックリしたけど。」
「そうだね。」
いきなりでビックリしたよ…。
「…あのさ真凛。」
「うん…?」
渋谷くんは私の方を見ると
何か言いたそうな顔をしていた。
「……」
「…。」
沈黙が続いた…。
次は○○駅~
プシュー
電車のドアが開いた。
「あっごめんね!
私、降りなくちゃ…。
じゃあ…またね!」
そう言って電車を降りようとすると
ガシッ
「えっ?渋谷くん?」
渋谷くんが私の腕を掴んでいた。
「あっ、ごめん…送るよ。」
そう言って渋谷くんも一緒に降りた。
駅から二人で並んで歩き出す。
渋谷くんはさっきからずっと黙っている。
私も黙って歩く。
渋谷くんどうしたんだろう…?
けどその一方で、私は佐伯くんの言葉が
頭からずっと離れない…。
‘’泰詩のこと応援してね‘’
‘’大好きな友達だもんね‘’
そう…泰詩は一番大好きな友達。
大切な友達…。
友達って一緒にいると胸が苦しくて
ドキドキして…
そういうものだった?
「真凛、危ないっ!」
グイッ!
急に渋谷くんが私を引き寄せた。
「あっ!」
気がつくと車が私の隣を走っていく。
「真凛…こっちに来て、俺が右側歩くよ。」
そう言って渋谷くんは私の右側を歩いた。
「あ…ありがとう。」
私が渋谷くんを見ると渋谷くんは少し笑って
また歩き始めた。
「いや、俺も気がつかなくてごめん。
右側って車とか通るから
女の子は危なかったよね。」
「右側…?」
あ…!
"何で泰詩はいつも右側歩くの?
落ち着くの?"
"別にいいじゃん。"
泰詩は…いつも私の右側を歩いていた。
ずっと…
私はいつも泰詩の左側にいて
その左顔を見上げていた…。
ねぇ、そうなの?
いつもそうやって守ってくれたの?
泰詩、いつも私の隣にいてくれてた…。
なのに…気がつかなくてごめんね。
「真凛…」
「え?」
私が振り向くと…
/////////////////////ッ!!!
急に渋谷くんの口が私の口に
近づいてきた。
「やっ!やだ…。」
私は、渋谷くんを押したけど
渋谷くんは私の肩を掴んで
ブロック壁に私を押し付けた。
ダンッ!
「渋谷くん…どうしたの?」
私は、渋谷くんを見た。
渋谷くんは黙って私に顔を近づけてきた。
えっ?嘘、どうしよう…。
もしかしてキス?そう思った時
「ごめん…無理矢理なんてダメだよな。」
渋谷くんは私を離した。
「けど……
無理矢理じゃなかったら
キスしていい?」
私は、渋谷くんの顔を見ていた。
突然の事で体が動かない…。
渋谷くんの顔が
ゆっくり私の顔に近づいてくる。
私は、ぎゅっと目を閉じながら
どうしよう…
どうしよう…
泰詩!!
そう思った瞬間…
私の肩をグイッと誰かが引き寄せた。
目を開けると…
「えっ、あっ…泰詩っ…っ!」
泰詩が私の肩を掴んで立っていた。
「お前ら…
こんな公衆の面前で何してんの?
恥ずかしいやつらだな。」
「なんで仲原がいるんだよ?」
渋谷くんが泰詩を睨んだ。
「何って、俺の家…
この道を曲がったとこなんで。」
泰詩の声が怒ってるのがわかった。
「じゃあな。」
泰詩はそう言うと歩いて行ってしまった。
「私も行くね!
送ってくれてありがとう!」
私は渋谷くんから
逃げるように走り出した。
「真凛っ!」
渋谷くんが私の名前を呼んだけど
私は振り返らずに走った…。
図書館の帰り道…
私は、渋谷くんと絵莉ちゃんと
電車に揺られていた。
「真凛知ってた?」
絵莉ちゃんが私の顔を覗き込んできた。
「何を?」
「だから!!仲原くん…
いい感じの子なんていたの?」
「……」
「真凛?…どうしたの?」
「…。」
私…泰詩を気まずくて避けてたくせに
泰詩が話しかけてくれるんじゃないかって
心のどこかで期待してた。
泰詩はいつだって私の隣にいつも
いてくれるってうぬぼれてた。
今日、泰詩に好きな子がいるのを聞いて
私の中で、何かがまた湧いてきた。
何?この気持ち…。
泰詩の気持ちを知ったあの日から
じわりじわり私の胸の奥から
何かが湧いてきている。
胸が締め付けられるような息苦しさ
チクチクとした胸の痛み
それなのに泰詩と話をするとフワリと心が
浮いて胸が弾むの…。
今までも泰詩といると胸が弾んでた。
でも…これは今までのとは少し違う。
泰詩と一緒にいるとただ楽しくて
笑っていた頃の私には知らなかった
気持ち…。
ううん…本当は知ってたのかも。
この気持ちは
淡くて眩しくて…。
箱の中でずっと眠っていて
やっと出てきた様な感じ…。
「じゃあ私、ここだからまたね。」
絵莉ちゃんは、そう一言いうと
電車を降りた。
「あっ…。」
渋谷くんが絵莉ちゃんに手を振っていた。
私は慌てて絵莉ちゃんを見たけど
もう絵莉ちゃんは電車を
降りてしまっていた。
「絵莉ちゃん…。」
私…自分がいっぱいいっぱいで
絵莉ちゃんの話を聞いてなかった。
そう思っていると渋谷くんが話し出した。
「今日は一緒に勉強できて楽しかったよ。」
「…うん。」
「いきなり佐伯達がきてビックリしたけど。」
「そうだね。」
いきなりでビックリしたよ…。
「…あのさ真凛。」
「うん…?」
渋谷くんは私の方を見ると
何か言いたそうな顔をしていた。
「……」
「…。」
沈黙が続いた…。
次は○○駅~
プシュー
電車のドアが開いた。
「あっごめんね!
私、降りなくちゃ…。
じゃあ…またね!」
そう言って電車を降りようとすると
ガシッ
「えっ?渋谷くん?」
渋谷くんが私の腕を掴んでいた。
「あっ、ごめん…送るよ。」
そう言って渋谷くんも一緒に降りた。
駅から二人で並んで歩き出す。
渋谷くんはさっきからずっと黙っている。
私も黙って歩く。
渋谷くんどうしたんだろう…?
けどその一方で、私は佐伯くんの言葉が
頭からずっと離れない…。
‘’泰詩のこと応援してね‘’
‘’大好きな友達だもんね‘’
そう…泰詩は一番大好きな友達。
大切な友達…。
友達って一緒にいると胸が苦しくて
ドキドキして…
そういうものだった?
「真凛、危ないっ!」
グイッ!
急に渋谷くんが私を引き寄せた。
「あっ!」
気がつくと車が私の隣を走っていく。
「真凛…こっちに来て、俺が右側歩くよ。」
そう言って渋谷くんは私の右側を歩いた。
「あ…ありがとう。」
私が渋谷くんを見ると渋谷くんは少し笑って
また歩き始めた。
「いや、俺も気がつかなくてごめん。
右側って車とか通るから
女の子は危なかったよね。」
「右側…?」
あ…!
"何で泰詩はいつも右側歩くの?
落ち着くの?"
"別にいいじゃん。"
泰詩は…いつも私の右側を歩いていた。
ずっと…
私はいつも泰詩の左側にいて
その左顔を見上げていた…。
ねぇ、そうなの?
いつもそうやって守ってくれたの?
泰詩、いつも私の隣にいてくれてた…。
なのに…気がつかなくてごめんね。
「真凛…」
「え?」
私が振り向くと…
/////////////////////ッ!!!
急に渋谷くんの口が私の口に
近づいてきた。
「やっ!やだ…。」
私は、渋谷くんを押したけど
渋谷くんは私の肩を掴んで
ブロック壁に私を押し付けた。
ダンッ!
「渋谷くん…どうしたの?」
私は、渋谷くんを見た。
渋谷くんは黙って私に顔を近づけてきた。
えっ?嘘、どうしよう…。
もしかしてキス?そう思った時
「ごめん…無理矢理なんてダメだよな。」
渋谷くんは私を離した。
「けど……
無理矢理じゃなかったら
キスしていい?」
私は、渋谷くんの顔を見ていた。
突然の事で体が動かない…。
渋谷くんの顔が
ゆっくり私の顔に近づいてくる。
私は、ぎゅっと目を閉じながら
どうしよう…
どうしよう…
泰詩!!
そう思った瞬間…
私の肩をグイッと誰かが引き寄せた。
目を開けると…
「えっ、あっ…泰詩っ…っ!」
泰詩が私の肩を掴んで立っていた。
「お前ら…
こんな公衆の面前で何してんの?
恥ずかしいやつらだな。」
「なんで仲原がいるんだよ?」
渋谷くんが泰詩を睨んだ。
「何って、俺の家…
この道を曲がったとこなんで。」
泰詩の声が怒ってるのがわかった。
「じゃあな。」
泰詩はそう言うと歩いて行ってしまった。
「私も行くね!
送ってくれてありがとう!」
私は渋谷くんから
逃げるように走り出した。
「真凛っ!」
渋谷くんが私の名前を呼んだけど
私は振り返らずに走った…。