僕は、君が好きです。
プール掃除は暑かったけど
ホースで水をまいたりして
ちょっとした水浴びみたいで
楽しかった。
私が女の子達と
掃除用具の後片付けをしている後ろで
ホースで遊んでいた男子が
水を掛け合ってふざけていた。
「おい~、やめろよー!」
「冷てー!!」
「もう、終わろーぜっ。」
私がその男子の前を横切った時
悲劇は起きた。
「あっ、バカ!蛇口ひねるな!」
ビシャビシャビシャー!!!
私に勢いよくホースの水がかかった。
気がつくと…
私は頭から、水浸しになっていた。
うそっ……やだっ…!!
「市ノ瀬ごめんー!」
「真凛ちゃん、悪い!!」
男子が私に謝る。
「真凛、大丈夫?」
絵莉ちゃんが私に駆け寄ってきた。
「あっうん、大丈夫……」
私は、水浸しなのが恥ずかしくて
笑ってごまかした。
けど…
周りで見てた男子が
ザワザワしだした。
えっ?何?
何でそんなにジロジロ見てるの?
私が訳もわからず立ち尽くしていると
絵莉ちゃんが私に小さい声で言った。
「真凛!
…ブラがおもいっきり透けてる!!」
「えっ!」
私が下を見ると
Tシャツから薄水色のブラが
おもいっきり透けていた。
それと一緒に
水に濡れたTシャツから
私の上半身がそのまま透けていた。
皆の視線が刺さる。
やだ!どうしよう…。
タオル…
更衣室に置きっぱなしだ…。
恥ずかしさで顔が一気に
熱くなってくるのがわかった。
「やだ!アハハ…
私、びしょ濡れだ。」
私が笑うと隅にいた女子が
私を見て笑っているのがわかった。
笑われた恥ずかしさでまた
より一層恥ずかしくなった。
笑ってごまかそうとしたけど…
なんか泣きそうだ…。
その瞬間…
バサッ
私の頭から乱暴にTシャツが降ってきた。
私の目の前に
泰詩の裸の上半身があった。
「泰詩…。」
これ…泰詩のTシャツだ。
自分のTシャツを脱いで
私に着せてくれたんだ。
「あっ、ありがとう。」
私は、泰詩を見上げた。
泰詩は黙って
私の頭に自分のタオルをかぶせると
髪を少し乱暴に拭いた。
泰詩のタオルから
フワッと泰詩のニオイがする。
「泰詩…ありがとう。
もう大丈夫だから…。」
そう言って私はすぐ泰詩から
離れようとした。
その瞬間…
グイッ!
泰詩は私を引き寄せて
タオルで私の髪を拭き続けた。
「まだ濡れてるから。」
泰詩の声が少し怒っている様に感じた。
「うん…。」
泰詩は私の髪を拭きながら静かに
でもしっかりとした口調で話し出した。
「笑ってたやつ…何が面白かったの?
誰かが困ってるのがそんなに楽しい?
こんなの全然笑えないからっ…。
俺は笑えない…絶対、笑わない。」
泰詩の言葉に周りにいた人が
ばつが悪そうにその場を離れていく。
「泰詩…。」
「俺…真凛が困ってるなら助けるよ。
絶対、助けるから…。
だから…無理して笑うな。」
「うん…。」
泰詩の声は静かで優しくて
私の胸にその言葉が温かく
広がっていくのがわかった。
"泰詩っていつも私の右側を歩くよね?"
"はぁ?別にいいじゃん"
そうだ…
泰詩はずっとずっと
私を隣で守ってくれた。
真面目で不器用で
いつもそっけなくて…
でも本当は優しくて。
泰詩は…
出会ったあの日からずっと同じ…。
変わってない…。
ずっと私を助けてくれた。
私達ずっと…
同じ景色を見ていたんだね。
気づくの遅いよね。
でも…
泰詩と一緒に見た景色は…
一人で見るのと全然違ったよ…。
すっごく楽しくて嬉しくて…
幸せだった。
私の目にはいつの間にか涙が溢れていた。
そんな私を見て泰詩は
私の頭を軽く触って撫でた。
ホースで水をまいたりして
ちょっとした水浴びみたいで
楽しかった。
私が女の子達と
掃除用具の後片付けをしている後ろで
ホースで遊んでいた男子が
水を掛け合ってふざけていた。
「おい~、やめろよー!」
「冷てー!!」
「もう、終わろーぜっ。」
私がその男子の前を横切った時
悲劇は起きた。
「あっ、バカ!蛇口ひねるな!」
ビシャビシャビシャー!!!
私に勢いよくホースの水がかかった。
気がつくと…
私は頭から、水浸しになっていた。
うそっ……やだっ…!!
「市ノ瀬ごめんー!」
「真凛ちゃん、悪い!!」
男子が私に謝る。
「真凛、大丈夫?」
絵莉ちゃんが私に駆け寄ってきた。
「あっうん、大丈夫……」
私は、水浸しなのが恥ずかしくて
笑ってごまかした。
けど…
周りで見てた男子が
ザワザワしだした。
えっ?何?
何でそんなにジロジロ見てるの?
私が訳もわからず立ち尽くしていると
絵莉ちゃんが私に小さい声で言った。
「真凛!
…ブラがおもいっきり透けてる!!」
「えっ!」
私が下を見ると
Tシャツから薄水色のブラが
おもいっきり透けていた。
それと一緒に
水に濡れたTシャツから
私の上半身がそのまま透けていた。
皆の視線が刺さる。
やだ!どうしよう…。
タオル…
更衣室に置きっぱなしだ…。
恥ずかしさで顔が一気に
熱くなってくるのがわかった。
「やだ!アハハ…
私、びしょ濡れだ。」
私が笑うと隅にいた女子が
私を見て笑っているのがわかった。
笑われた恥ずかしさでまた
より一層恥ずかしくなった。
笑ってごまかそうとしたけど…
なんか泣きそうだ…。
その瞬間…
バサッ
私の頭から乱暴にTシャツが降ってきた。
私の目の前に
泰詩の裸の上半身があった。
「泰詩…。」
これ…泰詩のTシャツだ。
自分のTシャツを脱いで
私に着せてくれたんだ。
「あっ、ありがとう。」
私は、泰詩を見上げた。
泰詩は黙って
私の頭に自分のタオルをかぶせると
髪を少し乱暴に拭いた。
泰詩のタオルから
フワッと泰詩のニオイがする。
「泰詩…ありがとう。
もう大丈夫だから…。」
そう言って私はすぐ泰詩から
離れようとした。
その瞬間…
グイッ!
泰詩は私を引き寄せて
タオルで私の髪を拭き続けた。
「まだ濡れてるから。」
泰詩の声が少し怒っている様に感じた。
「うん…。」
泰詩は私の髪を拭きながら静かに
でもしっかりとした口調で話し出した。
「笑ってたやつ…何が面白かったの?
誰かが困ってるのがそんなに楽しい?
こんなの全然笑えないからっ…。
俺は笑えない…絶対、笑わない。」
泰詩の言葉に周りにいた人が
ばつが悪そうにその場を離れていく。
「泰詩…。」
「俺…真凛が困ってるなら助けるよ。
絶対、助けるから…。
だから…無理して笑うな。」
「うん…。」
泰詩の声は静かで優しくて
私の胸にその言葉が温かく
広がっていくのがわかった。
"泰詩っていつも私の右側を歩くよね?"
"はぁ?別にいいじゃん"
そうだ…
泰詩はずっとずっと
私を隣で守ってくれた。
真面目で不器用で
いつもそっけなくて…
でも本当は優しくて。
泰詩は…
出会ったあの日からずっと同じ…。
変わってない…。
ずっと私を助けてくれた。
私達ずっと…
同じ景色を見ていたんだね。
気づくの遅いよね。
でも…
泰詩と一緒に見た景色は…
一人で見るのと全然違ったよ…。
すっごく楽しくて嬉しくて…
幸せだった。
私の目にはいつの間にか涙が溢れていた。
そんな私を見て泰詩は
私の頭を軽く触って撫でた。