僕は、君が好きです。
俺はずっと…

自分が傷つかないように

自分にずっと嘘ついて真凛の隣にいた…。

真凛が俺の隣にいてくれた事を

いいことに…ずっと

ずっと勝負しなかった。

白黒つけるのが恐くて…

好きだって言葉がまるで

二人の関係を壊してしまう

滅びの呪文の様で…。

言ったら全て

終わってしまうんじゃないかって

ずっと、何もできなかった。

あの日から…

真凛に近づく渋谷の影に怯えていた。

だから何とかして…

真凛から渋谷を遠ざけたかった。

頭ではわかってた…。

渋谷は勝負して勝ったんだ。

影でこそこそ動いて、画策して…

醜い感情で一杯になっていった。

真凛と渋谷が壊れてほしい…なんて

そんな情けない俺を真凛はどう思う?

好きなら正々堂々、正面から

勝負しなきゃダメだ…。

俺は、これからはちゃんと勝負する。

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