僕は、君が好きです。
学校に着いて…

教室に続く階段を急いで上っていると

上から真凛が下りてきた。

「真凛!」

俺の声に真凛は顔を上げてた。

「泰詩…」

「真凛…話がある。」

「うん…」

その時、俺の後ろで声がした。

「真凛~!おはよ~う!」

「絵莉ちゃん…おはよう」

「ねー真凛、聞いて~!

仲原くんって可愛いんだよ!」

そう言って真凛の前で手を開いた。

「ボタン?」

「そうなの~

仲原くんの襟のボタンが

取れそうだったから

つけてあげることになったの。」

「ね?なんか可愛いでしょ?」

真凛は俺の顔を見た。

俺も真凛を見ると真凛は下を向いた。

「そっか…」

真凛は岸田さんにニコッと笑った。

そしてきびすを返し

階段を上に上って行く。

「真凛!」

俺は追いかけて

そのまま真凛の背中に叫んだ。

< 83 / 212 >

この作品をシェア

pagetop