僕は、君が好きです。
「泰詩、背が伸びたね。」

「まぁな…中2の夏頃からいきなり

身長が伸びだしたから。

たぶん今…176くらいかな。」

「ええっ!うそ!スゴくない?

中1の入学式で一緒に写真撮った時は

同じくらいだったのに!」

「まさかこんなに伸びるとはな。」

「私、中1から7センチしか

伸びてないのにっ!」

「じゃあ、今156センチくらい?」

「違うよ!156.5センチだから!」

「同じだろ?」

「全然違うから!

四捨五入してみなよ。」

「アハハハハハ!!

それ、かわんないだろ~。」

「かわります!

私にとっては重要なんだから。」

「ハハッそういうもんですか。」

俺が笑うと真凛は頬を膨らませた。

それから俺の顔を見ると

「でも、泰詩…背は伸びたけど

笑った顔は昔から変わらないね!

泰詩って笑うと涙袋がぷくって膨らむの…。

いつもはくっきり二重で

目がキリッてしてるけどさっ!

私はそういうカワイイ目の泰詩が好き。」

「はぁ!なっ、何急に言ってんだよ。」

「何って、ほめたんだよ?」

「お前、本当に天然な。」

「そんなことないと思うけど?」

「そうじゃなくてさぁ…

好きとか軽々しく言ってんなって!」

「えーっ、

好きだから好きって言っただけだよ?

泰詩のカワイイ目が好きなの。」

「だから…そういうのが他の男に

勘違いされたらヤバイだろーが

俺だからいいけど…。」

「う~ん、そうかぁ。」

「とにかく、好きとか軽々しく言うなよ。」

「わかった…でも…」

「でも…?」

「本当に好きなら言っていいの?」

「はぁ?」

本当に好きって何なんだよ。

何言ってんだよ。



< 9 / 212 >

この作品をシェア

pagetop