僕は、君が好きです。
3章④ー泰詩~できるならこのままずっと~vol.23
~泰詩side~
「仲原くーん!!」
俺が振り返ると、岸田さんが笑いながら
俺の方に駆け寄ってきた。
「何?」
「今、男子のカフェの店員の衣装を
作ってるから採寸させてくれる?」
「ああ、うん。」
俺がそう言うと岸田さんは
また笑って俺を見上げた。
「じゃあ、測るね!後ろ向いてくれる?」
「ああ…。」
岸田さんは、メジャーで手際よく
サイズを測りだした。
「仲原くん、やっぱりスタイルいいね~。」
「…そうかな?」
「またまたぁ~謙遜して!」
「いや、そんな事ないけど…
それより俺、マジで店員?」
「当たり前じゃない~
イケメンカフェなんだから。」
「はは…
そのネーミングさ、どうかと思わない?」
「そう?女子は好きだよ!
それに佐伯くんが、決めたんだよ~。」
「あいつらしいな…。」
「アハハ…そうだね。
とにかく男子は全員、店員だからね!」
「わかった…。女子は何するの?」
「女子は、基本裏方で
ユニフォーム作ったり
当日は料理したりするよ!」
「俺も料理担当がいい。」
「え?仲原くん、料理したいの?」
「嫌いじゃないかな。」
「へ~!何かいいね。」
岸田さんは嬉しそうに俺の顔を見つめた。
「そう?」
「うん!そうだよ!」
岸田さんはまた笑って俺を見る。
岸田さんってよく笑う子なんだなぁって
思って見ていると、急に岸田さんは慌てて
「はい!ありがとう!終わりました。」
そう言って俺から離れた。
「ああ、うん。」
「うん、じゃあね!
頑張ってカッコイイの作るから!」
岸田さんはクルッと背を向け歩いていく。
その姿を見ながらふと教室に目をやると
教室の窓際で看板に色を
塗っている真凛の姿が目に入った。
あの日…
真凛にフラれてから
ずっとギクシャクしていたが…
最近では何とか表面的には
前みたいに話せる様になっている。
俺は精一杯、友達のフリをした。
もう、真凛の事…
何とも思ってないようなフリで
誤魔化して、話をしていた。
でも俺の嘘はやっぱり嘘でしかなく…
本当は…
お互いに何かが違うってわかっていた。
君は普通に話すのが下手で
会話がぎこちなくて
俺の顔をちゃんと見ない。
そして昔みたいに笑わない…。
だから…
二人の間に変な空気が流れている。
そんな事を繰り返すうちにいつの間にか
季節は夏が終わって秋になっていた。
周りは高校生活初めての学園祭の準備で
慌ただしく動いている。
俺の気持ちはあの日からずっと
止まったままなのに…。
「仲原くーん!!」
俺が振り返ると、岸田さんが笑いながら
俺の方に駆け寄ってきた。
「何?」
「今、男子のカフェの店員の衣装を
作ってるから採寸させてくれる?」
「ああ、うん。」
俺がそう言うと岸田さんは
また笑って俺を見上げた。
「じゃあ、測るね!後ろ向いてくれる?」
「ああ…。」
岸田さんは、メジャーで手際よく
サイズを測りだした。
「仲原くん、やっぱりスタイルいいね~。」
「…そうかな?」
「またまたぁ~謙遜して!」
「いや、そんな事ないけど…
それより俺、マジで店員?」
「当たり前じゃない~
イケメンカフェなんだから。」
「はは…
そのネーミングさ、どうかと思わない?」
「そう?女子は好きだよ!
それに佐伯くんが、決めたんだよ~。」
「あいつらしいな…。」
「アハハ…そうだね。
とにかく男子は全員、店員だからね!」
「わかった…。女子は何するの?」
「女子は、基本裏方で
ユニフォーム作ったり
当日は料理したりするよ!」
「俺も料理担当がいい。」
「え?仲原くん、料理したいの?」
「嫌いじゃないかな。」
「へ~!何かいいね。」
岸田さんは嬉しそうに俺の顔を見つめた。
「そう?」
「うん!そうだよ!」
岸田さんはまた笑って俺を見る。
岸田さんってよく笑う子なんだなぁって
思って見ていると、急に岸田さんは慌てて
「はい!ありがとう!終わりました。」
そう言って俺から離れた。
「ああ、うん。」
「うん、じゃあね!
頑張ってカッコイイの作るから!」
岸田さんはクルッと背を向け歩いていく。
その姿を見ながらふと教室に目をやると
教室の窓際で看板に色を
塗っている真凛の姿が目に入った。
あの日…
真凛にフラれてから
ずっとギクシャクしていたが…
最近では何とか表面的には
前みたいに話せる様になっている。
俺は精一杯、友達のフリをした。
もう、真凛の事…
何とも思ってないようなフリで
誤魔化して、話をしていた。
でも俺の嘘はやっぱり嘘でしかなく…
本当は…
お互いに何かが違うってわかっていた。
君は普通に話すのが下手で
会話がぎこちなくて
俺の顔をちゃんと見ない。
そして昔みたいに笑わない…。
だから…
二人の間に変な空気が流れている。
そんな事を繰り返すうちにいつの間にか
季節は夏が終わって秋になっていた。
周りは高校生活初めての学園祭の準備で
慌ただしく動いている。
俺の気持ちはあの日からずっと
止まったままなのに…。