意気地なし






神様なんていない。


この世界に神様なんていない。





助けてくれる人だっていない。


みんな同じなんだ、みんな自分の得になることしかしないんだ





「あーあ…」


またこうやってひとりで呟くしかない





流れ続けるシャワーの水が傷口にしみて痛い。


だけどこの傷を医者に診てもらったら、きっと、警察かなんかに報告されて面倒なことになるに違いない





「面倒だなあ…」


あのひとも、この世界も、全部が嫌だ。





全て、全て


「なくなっちゃえばいいのになあ…」






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