君が笑ってくれるなら
チーンと短く音がして、エレベーターの扉が開いて、私は編集部へ小走りする。
編集部の扉を軽快にコンコンと叩く。
「失礼しまーす、総務部の和泉でーす」
明るくよそ行き声を掛けて、中に入る。
室を見渡し、結城さんを探す。
窓際のソファーに、細くて長い手足が見える。
「あの~」
静かに近づいて、顔を確認する。
「えっ、結城さん!?」
さっきエレベーターで2人きりの時。
彼の足元にあった紺色で小さめのキャリーバッグから、透明の管が伸びている。
その先が、途中から2つに枝分かれして、結城さんの鼻の穴にズボッと差し込まれている。
目を閉じて、仰向けになって、体を伸ばし切り、ソファーに寝ているのは、確かに結城さん。
首から下げた社員証の名前を確かめる。
「あの~、お休みの処すみません。結城由樹さんですよね?」
編集部の扉を軽快にコンコンと叩く。
「失礼しまーす、総務部の和泉でーす」
明るくよそ行き声を掛けて、中に入る。
室を見渡し、結城さんを探す。
窓際のソファーに、細くて長い手足が見える。
「あの~」
静かに近づいて、顔を確認する。
「えっ、結城さん!?」
さっきエレベーターで2人きりの時。
彼の足元にあった紺色で小さめのキャリーバッグから、透明の管が伸びている。
その先が、途中から2つに枝分かれして、結城さんの鼻の穴にズボッと差し込まれている。
目を閉じて、仰向けになって、体を伸ばし切り、ソファーに寝ているのは、確かに結城さん。
首から下げた社員証の名前を確かめる。
「あの~、お休みの処すみません。結城由樹さんですよね?」