気になる彼への恋心
――
それでも、どんな状態であってもどんなに行きたくなくても学校にはいかなくてはならなくて。
「はぁ……」
憂鬱ながらにも席替えして3週目に突入した。この席も後1週間もすれば、さよならだろう。
それは断じて嫌だ。嫌だけど一体私にどうしろというのだ。
「気にしなくてもよくない?」
「気にするの!些細なことでも気にするし、恥ずかしいの!」
と否定。
朝のホームルームが始まるまで、自分の席から離れて友人の前の席に座る私はなんてヘタレなのだろう。
でもそうしなければ、恥ずかしさがまた甦ってどうしようもなくなる。
いつも開始10分前にくる彼は、まだ来ていないのだけれど。
「ま、そのまま話す事なく終わってもいいなら私は何も言わないけどさ」
「……良いわけないもん」
冷たいとも言える言葉に、私は机に突っ伏して呟いた。