気になる彼への恋心


何かを思いだしたかのような、何かを思いついたような様子の彼。


「え?え?」


ただただ困惑する私に向き直り、視線を私から逸らしながらも再び口を開く。


「……アイス」

「へ!?」


ポツリと呟かれた言葉は先週の私の失態を彷彿とさせるもので。

ぶわっと羞恥心が体の奥から押し寄せてくる。

酷く混乱をして、頭がグルグルと回り出す。


「あ、あぅ……」


パニックに陥って、彼よりも先に何か言わなければと思った時に、彼がまた何かを言おうとしたのが分かったので、思わず私は口を開いた。


「あ、アイス!アイスを食べに行きませんか!?」

「……」

「……あれ?」


私今何を言ってしまったのか。と唖然としながら、彼の表情をチラリと見ると、ビックリしたかのように目を丸くさせていた。


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