気になる彼への恋心
「話ってどうやってするのかなぁ?」
「話は口を開けばできる」
と言って友人はパクパクとお弁当を食べている。まるで終了と言わんばかりに。
「いやいや!そうじゃなくて!」
話題だよ!きっかけだよ!と、必死に訴えるも首を傾げられる始末。
「え、だって宇花って大人しい方だけど人見知りとかしないじゃん」
「確かにしないけど……」
「教科書忘れても隣のクラスの知らない人から教科書借りてくるじゃん。この間だって男子のグループが宇花が好きな歌手の話してたからって、話題に入っていってたじゃん」
何を今更。と言わんばかりに、私の行動を言われて、うっと息が止まる。
それとこれとは話が別だ。別なのだ。
「だっ、だって……!次の授業何だっけー?って聞こうとするでしょ?そしたら声出す前から動悸と息切れが凄くて、いざ声だせば隣の子に聞いちゃって……!そこから他愛のない話しちゃって……!まだ話したことなかった子だったからとっても楽しかったです」
「何それ、恋かよ」