気になる彼への恋心


バサッと冷めた声を浴びせられるも、私は思わず笑ってしまう。


「あはは。楽しかったからって恋って。女の子なのに何言って……」

「ちげーよ。何でそうなんの。最初に話そうとした相手に対してし」


イラッとされたのか、少し荒れ気味になった口調。

それよりも。


「は?え、うん?!!」

「超変な顔してんね」

「え、だって、恋とか……恋とか……!あり得ないもん!わ、私見てるだけ……っ!」

「つい見ちゃうってのも、恋に近いけどね」


ズバリと言われて、ぶわっと体温が上昇する。

やばい、顔が熱い。いや、外が暑い?

おまけに、何だかまた動悸が起きてきた。


「あ、早く食べないと昼休み終わるよ」


そんな急かす声も耳から抜けていき、私の頭は混乱してワケが分からなくなっていた。







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