Hospital waste
全長20センチほど、鯨を思わせる丸い頭部、黄土色の体に黒い縞模様。

長細い体を持つそれは、魚のようにも蛇のようにも見えた。

男性の腹を突き破って飛び出してくるなり、首を絞め上げられるような鳴き声を上げながらコートニーに飛び掛かってきたそれを。

「伏せろ!」

アレックスは発砲して撃ち落とす!

的は決して大きくなかったというのに、見事に命中。

床に落ちたそれを、アレックスは大腿部のホルダーに収めたナイフを引き抜いて突き刺す!

頭部にナイフを突き立てられたというのに、ソイツはまだビチビチと身をうねらせて暴れていた。

「な…何なのこれは…」

普段感情を表に出さないコートニーが、この醜悪な生き物を前にして顔を強張らせる。

人間の体内から、腹を食い破って飛び出してくる。

映画で見たエイリアンを彷彿とさせた。

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