Hospital waste
愕然としていたアレックスとコートニー。

彼らの耳に。

「っ!」

悲鳴と、液体が噴き出してビチャビチャと床や壁を濡らす音が聞こえる。

先程彼らが目の当たりにした光景が、建物の奥でも繰り広げられているのか。

「ここはまずい」

アレックスはコートニーの手を引いた。

「一旦外に出る!マクナイト少佐に応援を要請するぞ」

「え、ええ…!」

二人は足早に廊下を引き返す。

何かが飛び跳ねながら、廊下を進む音が聞こえた。

音の数からして、一匹や二匹ではないようだ。

全速力で廊下を走り、慌てて外へと出てドアを閉じた所で。

「!!」

バチン、バチンと。

湿った肉がドアを叩く音が何度も聞こえた。

腹部から飛び出してきた血塗れの『奴ら』が、ドアに体当たりしているのか。

一体何匹が、この施設にいるのか。

「コートニー、見張っていてくれ」

「ええ…」

コートニーが見張っている間に、アレックスはハンヴィーの無線でマクナイトに応援を求めた。

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