境界線
そー思うと、涙もでてこないよね。
考えるだけ無駄。
この男は何をしても、私の上にいるんだから。
「なにが望みなの?」
「俺が寂しいと思った夜にそばにいるだけ。
簡単だろ?」
ほーらね。どっからどこまでかは、私には分からない。
それでも、私が頷いているのは
間違えなくこの男が描いたシナリオどうりであること。
私は彼には勝てない。
私が彼に恋をしてしまった時点で、彼のシナリオに飲み込まれてしまうんだ。