仮面をつけて、微笑んで
「あ、おはようございます!せんぱい!」
そしてにっこり笑った。
「……………」
「どうしましたか?顔真っ赤ですよ?もしかして熱とか??大丈夫ですか?」
必殺上目遣い+ウルウル
これは効くはず。私は1番可愛く見える角度を知ってるから。
「えっと……か、かわいいね!」
ふふっ当たり前じゃない。私の笑顔は一級品よ。
これを見て真っ赤にならなかった人はいないんだから。
でも……………ここはわからないふりをしておこう。
ふふふっどんな反応を見せてくれるのかしらね
「え?……………何がですか?」
首をかしげる仕草も忘れない。
耳元で自慢のロングヘアがサラサラと流れていく。
「鈍感か………可愛すぎるだろ……」
先輩、聞こえてますよ。
まぁそんなことは言わないけど。
「今はそんなことどーでもいいんだ」
「………はい…………?」
あーやばい。自然に笑っちゃいそう。
でもここはちょっと困ってる感じを出さないと。
「連絡先教えてよ。LINEでもなんでもいいからさ」
「えーと……あ、あのまだ名前も知らない人に連絡先を教えるのは少し危険かと………」
「あー俺は佐藤健太。2年生だ。君は?」
「私は1年の神崎瞳です!あの、健太先輩、って呼んだらだめですか?」
「もちろんいいよ!よろしくねっ瞳ちゃん! やばいだろこいつ可愛すぎだろまじかよ」
「ふぇ?なんか言いました?」
「え?あ、や、いやなんでもないよ」
「なら良かったです!」
もう私名演技すぎでしょ。
すぐアカデミー賞貰えるわ。