線香花火
『…あ、あの……ごめん、考え事してて…』


さっきからドキドキと音を立てる胸の鼓動

顔もなんだかいつもより熱い


どうしたんだろう私……


「……もう考え事しながら歩かないで」

『わ、分かった……』


今後一切このようなことがないようにします……


それにしても


さっきから気になっていることがひとつ


『……あのぉ、空海君…?』

「ん?どうしたの?」


『…えっと……

そろそろ、離してくれないかな……?』

そう

空海君に今も抱きしめられてる

心臓はずっとドキドキしっぱなしで

早死にしてしまうんじゃないかと心配して……

いや、これは置いといて


とにかく!

息遣いが間近で聞こえるから

すごく緊張する
< 31 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop