線香花火
心配そうな声だけど

空海君がこっちを向いていることを良いことに

顔は全く笑っていなく


目で“ 告白なんて絶対に許さないから。

さっさとどっかに行きなさいよ ”

というような圧力をかけられている


今から愛深莉さんに反発するんだと思うと

怖くて足が竦む

でも…………


ここで空海君に告白することができなかったら

もう絶対に空海君に想いを伝えることができない

そんな気がしてるの


だから愛深莉さんなんかに...

負けちゃダメ……


「大地ぃ、祝花ちゃん大丈夫そうだからさぁ

もう中に戻ろ……『空海君っ!!』


愛深莉さんが空海君の腕に抱き着いて

店の中に戻ろうとした瞬間

私は咄嗟にそう叫んだ
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