線香花火
『……どういう...こと…………』


空海君は二呼吸分くらいの間を置いて


「……香咲さんが、好きです」


私の目を見てはっきりと

そう、言った


一瞬、時が止まったような感覚に陥った


頭が、思考が、ついていけない


混乱している私に

空海君が話し出した


「初めて会った時

道の真ん中で泣きそうな顔してキョロキョロしてたから

放っておけなかったんだ

もしかして道に迷ったのかなって思って話しかけたら

案の定そうで正直びっくりした


一目惚れ……だったと思う


香咲さんが困った時、

僕ががむしゃらでも何でも全力で助けたいんだ


だから……僕と、付き合ってくれませんか…?」
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