線香花火
「どうしたの?」


突然背後から男の人の声がし、

驚いて振り返ると


さらさらした茶髪に

同じく茶色で

優しそうな目をした男の子がいた


『うわぁ……』


その男の子の端正な顔立ちに

思わず魅入っていると


「もしかして……

道に迷ったりしてる?」


心配そうな顔をして

遠慮がちに聞いてくる男の子


『……あっ、はい……そ、そうです』


どうしよう……

変な奴とか思われたかな……?

恥ずかしくなってバッと俯いた


「その制服……

君も柊学園に行くの?」


『はい………

え……君もって………ぁ……』


顔をあげてよく見ると

男の子も柊学園の制服を着ていた
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