線香花火

「そう！ 結構ベタだけど良いでしょ！

夜の観覧車とかロマンチックだよ〜？」


この子、完全に面白半分でやってる……


『もう！ 福花！』


「ははっ、ごめんごめん！

でもほんとに良いと思うよ？」


そして福花がなぜか遊園地の魅力について語りだし

放って置くと寝るまで延々と語り続けそうだったので止めた


『……うん、遊園地の魅力はもう分かったよ

分かったからちょっと深呼吸して...』


呼吸が乱れて

ゼーゼーと荒い呼吸を繰り返している福花の背中を擦りながらそう言った