ブルーウィンズ~ラブソング嫌いなボーカリスト~
Chapter 10「こんなバンド今すぐ辞めてやる」



翌日。



学校に行くと、あたしのクラスの前で待っていた広夢くん、航平くん、祐くん。



彼らの顔は昨日の楽しそうに演奏をしていた表情とは正反対で暗い空気を漂わせていた。



そんな彼らに気付いたあたしは、



「おはよう、いったい二年の教室なんか朝から来てどうしたの?」



と声を掛けてみた。



近くに行くと、広夢くんの右頬には線のような傷ができていて怪我をしたようだった。



「……結愛先輩、昨日初ライブで本格的にスタートしたにも関わらずすみません。



いきなりですけど、活動停止するかもしれないので伝えにきました」



え?え?活動停止??



ちょっと待って、なんで?



それからどうして湊くんがいないの?


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