ブルーウィンズ~ラブソング嫌いなボーカリスト~



「とりあえず、ここにはもういられないので第二音楽室に場所を移しましょうか」



あたしは何も言わずコクンと頷いた。



そして、あたしたちは生徒会役員さんたちに『お疲れ様でした』と声を掛けてもらいながら体育館を後にした。



第二音楽室に着くと、すぐに広夢くんはこう言った。



「みんなどうする?結愛先輩の話を聞いて湊を連れ戻しに行く?」



「このバンドを乗っ取ると言った結愛先輩はどうしたいんですか?」



「あ、確かに!それは聞く必要あるね」



祐くんの言葉に対して航平くんが賛同している。



その言葉によって三人があたしの方をじっと見た。



< 239 / 303 >

この作品をシェア

pagetop