ブルーウィンズ~ラブソング嫌いなボーカリスト~
5階までの階段を一段抜かしをして急いで上って、息切れがして歩きたくなる気持ちを抑えて
第二音楽室のドアの窓を覗くと三人の姿が見えた。
―ガラッ
勢いよく音楽室のドアを開けて、ごめんなさい!と三人に言った。
「先輩大丈夫ですか?俺たち湊に言われたんですよ。
お前らが結愛に歌詞を一人で書くように押し付けたから
最初から良いの作ろうとして頑張りすぎて限界越してるって」
心配そうにあたしの顔を覗く航平くん。
やっぱり運んでくれたのは湊くんだった。
今はブルーウィンズのメンバーではないのに、湊くんが心配してくれたことがうれしい。