油断は大得?!
名刺のお店に訪れた。
ドレスは選んであった。パーティーで着用するものの程度…自分一人でなんて決められないから良かった。
綺麗なロイヤルブルーのワンショルダー。
トロッとした生地の肌触りに甘美な気持ちになった。裾の広がりを抑えた落ち着いたデザインのドレスだ。同系のピンヒール。
大丈夫かなこの高さ…。
ネックレス、イヤリング、バッグと、トータルで準備されていた。
「サイズはピッタリですね。問題無いです。
流石に部長様。
ヒール、サイズ合わせますので、サイズは23ですね?」
「はい」
昔から浮名を流していたダンディ部長。流石です。外見だけで私のサイズが大体解るとは…。恐れ入ります。ヒールサイズなんかは誰かに聞いたのかも知れない。
「当日は早めに来て頂けますか?ヘアメイクなど、ありますので」
そこまでしてもらえるとは思っていなかった。
店員さんに念押しされ、店を後にした。
課長と特に細かい打ち合わせは無い。
仕上がる時間に課長が迎えに来てくれて、そこからホテルまで同伴だ。
着いたら自由に歓談してていい事になっている。
そんなに長居もしないと言っていた。
「はい、お疲れ様です、英様。終わりました」