心の中を開く鍵
「……デートのつもりだって言っても、付き合ってくれんだな?」
不思議そうにする翔梧を見上げ、ちょっとだけ笑う。
「どうせ暇だし」
翔梧を言いくるめようとしても、無駄だろうと思うんだ。
ある意味、自分勝手な部分は変わらないんだと思うし、少し強引なところも出てきたみたいだし?
昔のことは……忘れることはないとは思うけど、昔のことばかり考えていても先には進めないから。
新たな関係を築けるかどうかは……わからないけど。
「じゃあ、仕切り直しするかな。真由はどこか行きたいとこあるか?」
急に気を取り直した翔梧に、首を傾げて難しい顔を返す。
「デートの定番って、映画と、遊園地系と、他に何があるの?」
「……高校生のデートか?」
「悪い? 私の知識なんてそれくらいよ」
高校時代のグループ交際じゃ、皆はグループデートって言っていたけど、単にみんなで集まって、わいわいして騒いでいただけなんだし。
「……それは嬉しいな」
どこか冷静に言われて、訝しげに翔梧を見る。
「真由も“あれから”一人も付き合った男がいないんだと、とてもよく解る」
「……はあ? 私は“恋愛お断り”していただけよ」
「ちなみに、未だにお前は引きずっている……とか。俺って愛されてんな」
……どうしよう。何だか勝手な分析されてます。
「翔梧って、思い込み激しいんだね」
「言い続けていたら、そうなるかもしれないし」
「私、やっぱり帰ろうかな」
ポツリと呟くと、手を掴まれた。
「とりあえず、買い物デートでもしよう」
「買い物デート?」
「まぁ、ぶらぶらするだけかな。次の時はドライブデートしよう」
「次回があるのかしら」
「あまり拒否られると、いろいろと計画して実行に移すぞ?」
真面目な顔で振り返られて、当たり障りなく愛想笑いを返した。
……それって、脅しとか言わないかな?
不思議そうにする翔梧を見上げ、ちょっとだけ笑う。
「どうせ暇だし」
翔梧を言いくるめようとしても、無駄だろうと思うんだ。
ある意味、自分勝手な部分は変わらないんだと思うし、少し強引なところも出てきたみたいだし?
昔のことは……忘れることはないとは思うけど、昔のことばかり考えていても先には進めないから。
新たな関係を築けるかどうかは……わからないけど。
「じゃあ、仕切り直しするかな。真由はどこか行きたいとこあるか?」
急に気を取り直した翔梧に、首を傾げて難しい顔を返す。
「デートの定番って、映画と、遊園地系と、他に何があるの?」
「……高校生のデートか?」
「悪い? 私の知識なんてそれくらいよ」
高校時代のグループ交際じゃ、皆はグループデートって言っていたけど、単にみんなで集まって、わいわいして騒いでいただけなんだし。
「……それは嬉しいな」
どこか冷静に言われて、訝しげに翔梧を見る。
「真由も“あれから”一人も付き合った男がいないんだと、とてもよく解る」
「……はあ? 私は“恋愛お断り”していただけよ」
「ちなみに、未だにお前は引きずっている……とか。俺って愛されてんな」
……どうしよう。何だか勝手な分析されてます。
「翔梧って、思い込み激しいんだね」
「言い続けていたら、そうなるかもしれないし」
「私、やっぱり帰ろうかな」
ポツリと呟くと、手を掴まれた。
「とりあえず、買い物デートでもしよう」
「買い物デート?」
「まぁ、ぶらぶらするだけかな。次の時はドライブデートしよう」
「次回があるのかしら」
「あまり拒否られると、いろいろと計画して実行に移すぞ?」
真面目な顔で振り返られて、当たり障りなく愛想笑いを返した。
……それって、脅しとか言わないかな?