心の中を開く鍵
さて。どんな反応するかな?
翔梧は最初ポカンとして。それからまじまじと私を見て……。
理解した気配が表情に浮かび、それから無言で私を抱き締めた。
「本当に?」
「わかんないけど、たぶん?」
「たぶん?」
「うちの主任の奥さん、うちの会社のお医者様だから、いい病院紹介してもらおうかなーって。それでハッキリしてから教えよーかなーって、思ってたんだけどねー?」
翔梧がこんなだと、まず隠しておくのは無理だよねー。
「とりあえず検査薬はバッチリ。だけど、やっぱりちゃんと診てもらった方が安心かな……と」
思ったわけなんだけど?
急に立ち上がった翔梧にしがみついて、瞬きしている間に寝室に連れていかれた。
「安静にしてないとだめだろ?」
「あのね。妊娠は病気じゃないし、動けるときは動いておかないと……」
「明日、砂川さんにいろいろ聞いてくるから、とりあえず寝て……」
じっと見つめる私に気がついて、翔梧が口を閉じた。
「何だよ?」
「翔梧。大切にすることと、過保護にすることは別だからね?」
言った瞬間に、彼の顔が真っ赤になった。
うちの旦那さまは、少しだけ困った人だと思う。
2015年10/9 完結。
翔梧は最初ポカンとして。それからまじまじと私を見て……。
理解した気配が表情に浮かび、それから無言で私を抱き締めた。
「本当に?」
「わかんないけど、たぶん?」
「たぶん?」
「うちの主任の奥さん、うちの会社のお医者様だから、いい病院紹介してもらおうかなーって。それでハッキリしてから教えよーかなーって、思ってたんだけどねー?」
翔梧がこんなだと、まず隠しておくのは無理だよねー。
「とりあえず検査薬はバッチリ。だけど、やっぱりちゃんと診てもらった方が安心かな……と」
思ったわけなんだけど?
急に立ち上がった翔梧にしがみついて、瞬きしている間に寝室に連れていかれた。
「安静にしてないとだめだろ?」
「あのね。妊娠は病気じゃないし、動けるときは動いておかないと……」
「明日、砂川さんにいろいろ聞いてくるから、とりあえず寝て……」
じっと見つめる私に気がついて、翔梧が口を閉じた。
「何だよ?」
「翔梧。大切にすることと、過保護にすることは別だからね?」
言った瞬間に、彼の顔が真っ赤になった。
うちの旦那さまは、少しだけ困った人だと思う。
2015年10/9 完結。